
「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。
時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・
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◆ 東山商店街の粉山椒
/ 2005年 11月
神戸の庶民の台所、湊川市場。。。
“安くて新鮮”が“売り”の大・市場ゾーン! 明石の昼網が並ぶ鮮魚店、産地直送の八百屋、その他様々な専門店が立ち並び、威勢のいいかけ声が飛びかい、人が溢れ… 活気に満ちた大きな商店街です。この商店街の中に、うっかりすれば見過ごしてしまいそうな間口半間ほどの小さな《七味屋》さんがあります。
今月のお気に入りは、この《七味屋》さんの《粉山椒》です。
和のスパイスとしては、「山葵」に並んで最もよく手にするものです。鰻をはじめとする蒲焼、肉ジャガや鶏肉料理の臭い消し、汁ものの吸い口にも… 個人的にかなり「好き」な香辛料のひとつです。
写真の物は、少し色が悪くて残念ですが… とてもきれいな鶯色をした、香りの良い《粉山椒》です。
写真のおばちゃんは2代目だそうですが…。(ごめんなさい!他所で紹介されている写真を無断で失敬してしまいました) 「青葉さんと同じ《粉山椒》下さい」とお願いすると、「ああ… はい、はい。これはね、特別やからね…」と、背中を向け、後から小さな缶を取り出してきて、3センチ四方の可愛い升一杯にトントン!と、手際よく量ってビニール袋に入れ、それを新聞紙でくるんで「はい、ありがとう」と手渡してくれます。お値段は少々‘高め’ですが、この色と香りとピリッと感!には代えられないですね。
「鰻の青葉」と言えば、神戸では知らない人はいないかと思いますが、三宮店のオーナー(元町本店のご次男)は、実は、かつてお茶の生徒さんでした。彼が修行時代の日本料理店に私が茶道指導に伺っていたのです。 「青葉」さんでずっと気に掛かっていたのが、この《粉山椒》です。ある時、思い切って「どちらで…?」と尋ね、おばちゃんのお店を教えてもらったのです。
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