「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。
時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・
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◆ 有次の入れ子鍋 / 2005年 10月

スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋、食欲の秋。。。秋は、何をするにもふさわしい爽やかな気候だという事ですね。しかし、今年はいつまでも暑く、本格的な秋の訪れはまだ少し先のようですね。

稔りの秋、食欲の秋に向け、今月、ご紹介するのは、《有次さんの入れ子鍋》です。この鍋たちを使いはじめて四半世紀!です。我が事ながら、そんなにも長いお付き合いになるのか?とビックリです!裏千家学園の1年生の夏休み明け、授業とは別に祇園に「茶懐石料理」を習いに行った先で見つけ、父にねだって購入した鍋です。あまりにも近い存在にあり… 今まで、紹介する事すら忘れていました。

皆さんも、「ああ、料理屋さんで見かけるあのお鍋か・・・」と、お思いのことでしょう。そうです。よく、和食屋さんで見るあの持ち手の無い鍋です。七つの鍋が入れ子になっていて、最も大きいものの中に他の6個が全て収まります。つまり、場所を取らず、嵩張らず、収納にはとても便利な優れ物です。

Iいわゆる日本料理店が(プロが)使うこの鍋は、口の部分の折り返しが無く、もっと薄手の物が多いかと思います。が、我々が使う物には、口の部分に折り返しが付き、鍋がヤットコから滑り落ちないようにストッパーの役目をしてくれています。

日々の食事や教室の折は勿論、特に年末の御節料理の時には、お鍋として、ボールとして、七つがフル回転です。蓋が無いので、小さい物から逆に重ねれば、上に重ねた鍋の底が蓋代わりとなり、これまた場所を取りません。

ただ気がかりは、材質が、アルミの打ち出しであること… すでに、20年近く前に、アルミの鍋を一掃した我が家ですが、この鍋だけは、捨てる事が出来ません。