「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。
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◆ 鯉 画賛 / 2005年 5月

“鯉のぼり”を見かけることの少なくなった昨今ですね。“端午の節句”“子供の日”そのものも“大型連休”中の一日でしかないようで・・・ 何やら淋しい気もします。

我が家では、5月に入ると数年前に母が上海のお土産に買って来た《鯉の画賛》を床に飾ります。何やら「ヌラーッ」とした、それでいて「スキッ」とした絵です。赤と黒のそれぞれ濃淡で表現された緋鯉と真鯉です。

右上の賛には「鴻運事照 連華有余」と書かれています。そして左の文字は「庚辰寿月 於 上海」とあります。「庚辰」つまり平成12年、「寿月」だからお正月のことでしょうか・・・

旅行から戻った母は、「これ、見て!素敵な絵でしょ!みんな(お友達たち)に見せてたら、向こうのガイドさんに褒められた!『良い絵を買いましたね。年々、お金持ちになる!と書いてあるんですよ。』って、言われた〜。」と、得意げにこの画賛を広げて見せました。なるほど、並んだ文字からすると、そのニュアンスは解らなくもないです。すぐに京都に表装に出し、出来上がってきた掛け軸、確かになかなか良い!ではありませんか・・・ 残年ながら、年々、お金持ちにはなれていませんが・・・(笑)

 また、この画賛を見た友人がひと言!「さすが、清家。絵まで女性上位!」 うーん、そうゆう見方をされるのかぁ・・・ 私は、先を泳ぐ緋鯉をゆったりと真鯉がサポートしている微笑ましい絵だと思っていたのにぃ〜〜 人様から見ると我が家は女性上位なのだ!と知りました。

そしてもうひとつ・・・ 驚いたことがあります。これと全く同じ絵が映画「極道の妻たち」のシリーズ何作目かの中に出てくるんです。岩下志麻さんが立礼でお点前をしておられる後の壁に掛けられていたのです。めったにテレビを見ることの無い私ですが、偶然、目に留まった、かなり印象的な出来事でした。