「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。
時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・
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◆ 35年続く自家製ヨーグルト / 2003年 10月

前回もお話しましたが、私の朝食はパン食です。今回お話したい《お気に入り》は、両親が35年間守り続け、作り続けている《ブルガリア・ヨーグルト》です。手前味噌の話が続き恐縮です。

我が家のヨーグルトは、市販のそれより“かなり酸っぱく”いかにも“生きているもの”を感じます。近年、《カスピ海・ヨーグルト》が大流行していますね。もちろん、私も頂きましたが、長年食べ慣れた我が家の《ブルガリア・ヨーグルト》に勝るものは無く、どうもあのネバリと味気無さが受け入れられませんでした。

昭和42年、「ブルガリアの人々の長寿の秘訣はヨーグルトだ」と、ヨーロッパ歴訪から戻った園田厚生大臣(当時)が、婦人誌に「希望する人には、ヨーグルトの種菌をお分けします」という主旨の記事を掲載されたそうです。それを見て、早速に大臣官邸まで出かけて行ったのが母の姉です。

以来、伯母が持ち帰ったその《ブルガリア・ヨーグルト》を、我が一族はずっと大切に守り、育て、飲み続けているのです。現代のようにクール宅急便が無かった時代、途中で菌を失くした我が家では、父が新幹線で川崎の伯母の家まで、再度、種菌をもらいに行ったというエピソードまで残っています。

私はこのヨーグルトに蜂蜜を加えただけのシンプルなものが好きでした。が、ここ数年の健康ブームに乗せられて、写真のように、ヨーグルト+バナナ、黒胡麻、きな粉、抹茶、くこの実、蜂蜜・・・と、実に盛りだくさんの贅沢なヨーグルトを食べています。

ヨーグルトのトッピング類と、チーズ、酢大豆、プルーンなどの入ったビンや缶が、私の朝食セットとして冷蔵庫のポケットひとつにそっくり納まっています。

もちろん教室で使うヨーグルトは、すべて、この自家製のものです。生徒さんの大半の方に種菌を差し上げましたが、さて、何人の方が続けておられるのやら・・・

守り続けてくれている母に感謝しています。