「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。

時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・

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◆  たねやさんの《ひなあられ》 / 2010年 3月

 

陽ざしは日ごとにやわらかくなり明るさを増すように感じます。 弥生月は何と言ってもお雛祭りですね。 ずっと以前にもどこかでお話しましたが、父の生前、我が家の雛飾りは父の仕事でした。 その後、それは私の仕事になっているのですが… 今年はまだお雛様が出せていません!(苦笑) 先月20日過ぎから上京し、戻ってきたのがちょうど3日でした。 その後、実家に戻ることもなく、ここで仕事に追われている 日々です。(笑)

私が子供の頃は月遅れでお雛様を飾るお家も多かったように思いますが、今は3日が過ぎれば余韻も余情もなく“オシマイ”って感じで淋しい限りすね。 お雛様に限らず あらゆるものがそうですが…。 古来の様々な行事が単なる商業ベースのイベントで終わってしまうのは、残念であり困った問題だと思います。

さてさて、失礼しました! ここは愚痴のコーナーではありません…(笑) 今月の《お気に入り》はたねやさんの《ひなあられ》です。

毎年、3月2日 雛祭りの前日に東京のNさんが「女の子のお祝いだから」と、サイコロの箱に入ったたねやさんの《雛あられ》をお送り下さいます。 必ず赤い箱が1箱、白い箱が2箱です。 多分、母に赤い箱、我々に白い箱のおつもりでしょう。  

中には「いろは…」の「すごろく」の紙が入っていて、その紙の裏には「いろはかるた」の歌が江戸と上方に分けて書かれています。 ああ…そうだったの!と改めて知る歌もたくさんあって… なかなか楽しいものです。 生徒さんの中には「色は匂へど(いろはにほへと)…」の歌そのものを知らない人もいて… 美味しく食べて楽しく勉強ができる優れ物です!(笑)

肝心の中身の《ひなあられ》は色もお味もとても上品です。 かつて近所のスーパーで買い求めお供えしていた大手メーカーのものとは全然違います。 色も香りも甘さも程良くて、さすがに菓子匠がつくる《雛あられ》だな!と感心してしまいます。 大人の為の《雛あられ》って感じですね。 唯一つ難を言えば… 盛れない!事でしょうか。 高杯に懐紙を敷き《あられ》を小高く盛ろうとしてもバラバラバラ…とすぐに崩れてしまします。 姿としては少しツンモリと盛りたいなぁ〜と思うのですが、残念です。 

美味しくて楽しい《雛あられ》 一度お試し下さいませ・・・。