「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。

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◆  桂花園の丁葛(ちょうくず) / 2010年 2月

 

昨年末、お茶の先輩から頂いた桂花園の《丁葛》という葛湯がとても気に入って… すぐさま取り寄せました。 (笑) 

静岡県掛川市の老舗、桂花園さんの商品です。 葛と聞くと奈良県吉野のイメージです。 もちろん、長野や九州にも葛の有名な所はたくさんありますが、「へぇ〜、掛川?」と意外な感じがしました。 中に入っていたパンフレットによると「掛川の宿」と呼ばれていた頃に、桂花園のある仁藤町では葛の繊維から葛布を織り、葛根は葛粉にして四角く固めて軒先に吊るして干していたそうです。 この四角い形から一個、二個を、豆腐のように一丁、二丁と数えたのが《丁葛》の名の由来だそうです。

私はこの手の出来あい?のインスタントの葛湯は、どこか合成の臭いがして… 本来、苦手です。(苦笑) ゲル剤が入っているような食感や妙な香り付けが嫌なのです。 が… 桂花園さんのこの葛湯は自然の風味で美味しいです。 プレーンな物から生姜や柚子などの‘よくあるお味’の物、そして高麗人参やすっぽん、アロエなど‘身体に良さそう’な物まで12種類あります。 どれもが自然なお味です。 原材料を見ると砂糖が一番ではありますが、添加物は一切無しです。 プラ小包ではなく、小さな紙の筒に入り… 口を細い紙紐で結んだ包装も昔ながらの《葛》らしくて素敵です。 おそらく手仕事だろうと思います。

                                 

作り方の説明によると、本葛を使用している為「ポットのお湯はNG!」で、必ず沸騰したお湯を使うようにとの注意があります。 納得です。 1袋につき100〜150tとのことですが、我々はもう少し緩め… つまり200t位を加える方が優しい口当たりで気に入っています。 美味しい事は分かっていても、ボールに葛と砂糖を溶き〜漉して鍋で練るのは億劫ですが、お湯を注ぐだけで頂けるこの《丁葛》は本当に便利で、美味! 寒いこの季節のおやつや体調の優れぬ時などの滋養にも最適かと思います。