「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。
時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・
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◆  しげ松さんに習った《玉味噌》 / 2008年 5月

 

今現在、お料理と和菓子のお教室をさせていただいておりますが、私の本業は裏千家の茶道を広く皆様にお伝えすることです。どういう訳かお料理と和菓子の方が忙しくなってしまい、 情けない事に今年からはその本業を一時休業する始末です。。。苦笑 

和菓子は、京都の友人に習った事がきっかけで、学生時代のノートや書店での本を元にした独学です。 調理師免許を取ったのは教室をはじめてからですが、お料理は学生時代には辻留さんや伊勢長さんの学園での授業の他に、月に一度、日曜日に先輩たちの中に混じって故・小西先生に 茶懐石を習いに祇園の料理店に通いました。 卒業後は松島先生に中華料理を、そして日本料理を三宮のしげ松さんで 勉強させて頂きました。 今では凄く懐かしい思いがします。

しげ松さんは、例の料理の鉄人という番組の最後の挑戦者でもあり、神戸では有名な高級日本料理店です。 ちょうど20年前、平成元年から裏千家の先生のご紹介で、しげ松さんの従業員さん達へのお茶のお稽古に伺わせていただくご縁を頂戴しました。

毎週土曜日にお茶のお稽古に伺わせて頂く傍ら、私自身はしげ松さんで開かれている、当時は100人待ちとも言われていたお料理教室に入れていただき、逆に生徒として10年間、その教室に通わせていただきました。 私の教室の和食の礎はしげ松さんのお教室のレシピと辻留さんの懐石、中華は当然、松島先生及び今は無き東京クッキングアカデミーのものです。

前置きが非常に長くなりましたが(笑)、 今月はそのしげ松さんに習った《玉味噌》です。 《玉味噌》は、卵黄をたっぷり加えた甘い味噌で、どこの日本料理店でも自慢の《玉味噌》のレシピをお持ちだと思います。 しげ松さんに習ったレシピは下記の通りで、私の教室でも好評のレシピです。 お使いになる白味噌によってかなりお味は左右される事と思いますが、私は当然、山利さんの白味噌を使用しています。

  白味噌  1kg @ 鍋に卵黄以外の材料を入れてよく混ぜる。  
  上白糖  120g
  みりん   200cc A @を火にかけて沸かし、沸いたら弱火にして
  酒     200cc    常に鍋底をかき混ぜながら、25〜30分練る。
  卵黄    7個 B シャボシャボの状態から、ヘラから「ポテっと」
   落ちる位になれば、卵黄を加えてサッと火を通す。

この《玉味噌》がとにかく重宝です。 作るのに時間がかかりますが、まとめて作って小分けして冷凍しておきます。 冷凍してもカチカチにはならないので、必要な分量だけを取り出して使う事が出来ます。 特にこの季節は「ぬた和え」や「木の芽和え」がサッと完成! 酢を加えて酢味噌、木の芽と青寄せを加えて木の芽和え、田舎味噌や赤味噌を少し加えて田楽味噌に…。 夏の間 、茄子との相性は抜群!です。 冬には柚子の皮を卸して加えて柚子味噌に… と、本当に一年中使えます。