「衣・食・住」日々の生活の中で、私の好きなもの事をご紹介しています。

時には身勝手な自慢話、時には耳より情報、時にはつまらぬウンチク話・・・

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◆  元町ケーキの《ざくろ》 / 2011年 4月

 

私が子供の頃までは、ケーキは何かちょっと特別の日のものでした。 お誕生日やクリスマスはともかく… お友達が遊びに来るとか、お出かけの帰りに、ねだってゲットするものだったように思います。 特にうちは… どうしても和菓子派でしたから…(笑) 洋菓子で母が好んで与えたものはユーハイムの《バームクーヘン》と文明堂の《カステラ》ですね。 (余談ですが… 未だに私が生クリーム系のお菓子を好まないのはこのせいかも知れません。) が、どちらも子供心には『ケーキ』とは言い難く… つまりは苺の乗ったショートケーキこそが『ケーキ』だというの認識だったのでしょうね。

元町ケーキの《ざくろ》を初めて食べたのは、幼稚園の時だったでしょうか? 記憶が定かではないくらい昔の事です。(苦笑) お友達のお家 におよばれして… 「イイナァ〜 Nちゃん、いつもこんなケーキがおやつなのかぁ〜」と、羨ましく思った事だけを覚えています。 

「ママのえらんだ元町ケーキ」がキャッチフレーズで、創業は1946年だそうです。 中でも《ざくろ》は看板商品、母娘2代、3代のファンも多い事と思います。 まさに神戸っ子のママの味ですね。 母は神戸っ子ではありませんし、元々こうした物には疎い人ですから… きっと元町ケーキの存在を知らなかった事と思います。 爆発したような フワフワの大きなカステラ生地の中にはアッサリした生クリームが入っていて、その上に大きなイチゴが据えられています。 粉砂糖でお化粧したそのケーキは、ずっと変わらぬ優しい美味しさです。 その甘さとボリュームに子供も大人も大満足の 気取らないケーキです。 今でも、お値段は1つ250円、こちらも嬉しい優しさです。(笑) 

大人になるにつれ… 有名パティシエや海外からの有名店の進出により、そうした贅沢な美味しさを追いかける時期もありましたが、今また子供の頃に大好きだったこの素朴で優しい味わいの《ざくろ》が、とっても気に入っている私達です。